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大盛で有名なお店に女性客があふれる理由とは?「とんかつ麻釉」のリニューアルの秘訣

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伊勢原駅近くに店を構える「とんかつ麻釉」。地元の人の間では、 大盛が有名なお店です。

元々、お客さんの割合は9:1で男性が多かったのが、リニューアルをしたことによって女性客が増えたといいます。しかし、このリニューアルは女性客を増やすためではなかったそうです。

ではなぜ、女性客が増えたのでしょうか?

ライター長岡蒼がとんかつ麻釉の店主である阪本純太郎さんと橋本先生の対談を元に、その謎に迫ります。

本内容は、2019年11月2日に行われた「みんなくるりん伊勢原あおぞら会議」で行われた出張橋本ゼミの内容を元にしています。

とんかつ麻釉のご紹介

「とんかつ麻釉」は、小田急 伊勢原駅北口から徒歩2分の場所にある定食屋さんで、とにかく量が多いということで有名です!

とんかつ麻釉

百聞は一見にしかずということで、実際に私が食べた写真をごらんください。

↑実際の大盛り
長岡
長岡

マジ?

めちゃくちゃ量が多いですよね。
ご飯に関しては、漫画?って思いました。

こんなすごい大盛りが有名なお店に本当に女性客は来るのでしょうか? 僕は結構疑問に思っていました。

まずは、なぜとんかつ麻釉が大盛りで有名になったのかから探っていきましょう。

大盛りが有名になった訳

坂本純太郎さん
NPO法人イセハライク理事長
伊勢原駅前の人気店「とんかつ 麻釉 」の店主を務めている。
 橋本先生
橋本先生

とんかつ麻釉さんといえば、地元では大盛りが有名だと思います。

いつから、大盛りにされたんですか?

阪本さん
阪本さん

実は、あまり大盛りにこだわっている訳ではないんですよね。お腹いっぱい食べてもらいたいって気持ちでやっているんですよ。

だから、Webサイトとかでも大盛りをアピールしていないんですよね。実は。

 橋本先生
橋本先生

えっ? そうなんですね。

たしかに、お店のメニューでも大盛りの写真はなかった気がします。

麻釉のWebサイトでは、テイクアウトも充実しています。そして、確かに大盛りは強調されていません。
しかし、、、。このテイクアウトメニューの中に実は大盛り的な要素があることを発見しました。
阪本さん
阪本さん

そうです。出してないんですよ。

先代のときから、お腹いっぱい食べてもらいたいという思いから大盛りはやっていました。

でも、昔は大盛の定食屋はいっぱいあって、うちも同じような量でしかなかったんですけど、周りがだんだん量を減らしたり、そういうお店がつぶれてファミレスが出来て。

大盛りを頼んでも「これが大盛り?」というものばかりになってきたんですかね。

うちは、昔から変えていないだけなんですよ。

<長岡>
大盛りを目指していたわけではなく、昔からやっていたことを続けていることで、結果的に大盛りが有名になったということでした。

では、リニューアルによってどう変わったのか? 探っていきます。

店舗リニューアルの効果

 橋本先生
橋本先生

とんかつ麻釉さんでは、2013年に店舗をリニューアルされています。

リニューアル後に女性客がかなり増えているということですが、以前の男女比というのはどのくらいだったんですか?

阪本さん
阪本さん

9:1くらいじゃないですかね。

男性が9で(笑)

 橋本先生
橋本先生

今は?

阪本さん
阪本さん

今は7:3、6:4くらいですかね。

<長岡>
すごい!!。
しかし、以前の9:1って今の橋本ゼミの割合と似てる(笑)。

でも、定食屋さんで大盛りが有名ってなると女性客は入りにくいんだろうなって思いますよね。

そんな圧倒的に男性客が多かったのにリニューアルしたことで6:4までになるなんて、どんなリニューアルをしたんでしょうか。

どんなリニューアルをしたのか?

 橋本先生
橋本先生

リニューアルは阪本さんが携われていたと伺いました。

女性向けにリニューアルをされた印象があるのですが、リニューアルをするにあたって、どのように考えられたのですか?

阪本さん
阪本さん

実は、女性客を中心にという思いはなかったんです。きれいなお店を作りたいという思いでした。

しかし、きれいすぎてしまうと昔のイメージにそぐわないかもしれないので、勇気がいりましたね。

今までお世話になったお客さんたちに迷惑をかけないようにこれまでのお店の「マイナスを減らす」方向で考えていました。

外見はきれいにしても中身は変えずに、昔のニュアンスを残すことを考えました。

阪本さんは、お店のマイナス、つまりお客様にとって不便な点や良くない点をなくすことを考えてリニューアルをしたのでした。

<長岡>
今まで授業などで、何か企画を考えるとき、いつも新しいものを足すっていうことばかり考えていて、「マイナスを減らす」という考え方をしたことがなかった。

阪本さんが最初に話していた通り、周りが変わっていったことで逆に際立ったということと似ていて、既にある良いものにいかに目を向けるかが大事なんだろうなと感じた。

覚悟を持って取り組むこと

 橋本先生
橋本先生

リニューアル前の店舗にも行かせてもらっていましたが、正直に申し上げて、リニューアルして女性客もたくさん増えるとは思えなかったです。周りもそういう人が多かったというお話でしたが、覚悟が必要だったのではないですか?

阪本さん
阪本さん

そうですね。ある程度の覚悟は必要だなと思いますね。

自信をもって、それなりの理由付けをしっかりしていくことが大事です。 最終的には、うちのカツは美味しいと信じて、やりきりました。

阪本さん
阪本さん

周りからの「どうせ無理だから」や自分の中の「どうせ俺なんて」とネガティブになってしまう考えはとても強いと思う。

何かに挑戦するときに先のことを全く考えない人なんてそうそういないし、考えているときに限って「無理」が出てくる。

そんなときに自信をもって気持ちに打ち勝つことができれば色々なことに挑戦できるのだと思います。

ここでトークセッションは終了。

<長岡>
実は、参加する前には軽い気持ちで参加していました。しかし、阪本さんの話を聞いて、周りからなんと言われようと、覚悟や自信をもって行動することが大事だと学びました。

私は就職活動が少しずつ始まっているのですが、自分の武器が何かはっきりと見つけられていません。

何か武器を身に付けなきゃと思っていましたが、阪本さんのお話を聞いて、一旦今の自分を見つめなおしてみようと思いました。

そして、阪本さんのように覚悟を持って、就職活動の際に周りの声や自分の中にある「どうせ俺なんて」をぶっ壊したいと思います(笑)

最後まで読んでいただきありがとうございました。また記事を書いていくことになるので、よろしくお願いいたします。

とんかつ麻釉
http://mayu.peewee.jp/

ライター 長岡蒼

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