みなさんこんにちは!
産声をあげて22年、伊勢原ですくすく成長しているMy Playful Townライターの柳田愛美里です。
季節は春、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。
こんな時期には自転車で風を切ってサイクリングしたいですよね!
サイクリングと言えば最近、こんな話を聞きました。
先輩、伊勢原市でレンタサイクル事業が計画されてたって知ってます?
初耳だな~。いつから始まるの?
いや、始まりません。
??????
事業自体は中止になったらしいんです。
でもどうやらレンタサイクル用の自転車は既に準備されているみたいで。
そこまで進んでいた事業が中止になるなんて、何だか怪しいですよね。
My Playful Townで調査お願いします。
なるほど
中止になってしまったレンタサイクル事業を記事にすれば良いんですね~
「🔎伊勢原 レンタサイクル事業」・・・
・
・
・
出てこない !!!???
巷で噂の「レンタサイクル事業」は、公開されていない情報のようです。
しかし後輩から得た情報では、自転車は既に準備されていると。
モノだけ準備しておいて事業が中止なんて、なんだか怪しい。
もしかして税金で購入した自転車を私物化しようと・・・?なんて疑念も湧いてきてしまいます。
あまりに情報が少なすぎる「レンタサイクル事業」の謎。My Playful Townで徹底調査していきます!
そもそも「レンタサイクル」ってなに?
コロナ禍で耳にする事が増えたであろう「レンタサイクル」や「シェアサイクル」。
正直、違いが分かりにくいですよね。
「どちらも自転車の貸し出しじゃないの?」
と思う人もいるかもしれませんが、実はちょっと違います。
大きく分けてこんな違いがありますね。
昨年度末までは近隣の湘南地区でも「湘南地域シェアサイクル広域周遊観光実証実験事業」の一環として街中に専用のサイクルポートが設置されていました。
地域の活性化に「サイクル事業」を掲げる自治体は珍しくないみたいです。
では「伊勢原は?」
レンタサイクルの謎に、迫っていきましょう。
徹底解明!幻のレンタサイクル事業の謎
今、私たちが追うべき謎を整理しました。
いよいよ謎解明!といきたいところですが・・・
そもそも誰が立案者なのか、責任者なのか、誰に話を聞けば良いのか、
な~んにも分かりません!
依頼してくれたゼミの後輩には悪いですが、誰に聞けば良いか分からないようじゃ調べようが・・・
(後輩ライター)
先輩!幻のレンタサイクル事業について情報が掴めました。
どうやら「伊勢原市商業のまちづくり協議会」なる組織が関係しているようです。
その声は、我が後輩、山内ではないか?
ナイスタイミング!
この「まちづくり協議会」に話を聞けば全ての謎が解けるはずです。
なるほどね~~~。
・・・ところで、「まちづくり協議会」ってなに?
ご説明しましょう。
例えば伊勢原市の情報を発信するパンフレット(以下写真)を作成したり、
駅前に商店街マップを作ったり、商店街共同でイベントを開催するなど
まちを盛り上げる活動を行っている組織なんですよ。
出典:https://www.townnews.co.jp/0405/2016/05/20/332999.html
理解!
まちづくり協議会は、伊勢原の為に色んなことを実現している組織なんだね。
じゃあどうしてレンタサイクル事業は、幻なんだろう…?
こうなったら、話を聞きに行くしかありません!
いざ!「まちづくり協議会」に聞いてみよう!
アポ取りになんとか成功し、伊勢原市商業のまちづくり協議会のメンバーの方と対面することになりました。
会長
はじめまして。「まちづくり協議会」会長の二宮です。
Tシャツプリント工房マッチボックスを営んでます。
副会長
副会長の熊澤です。熊沢米店を営んでます。よろしく。
※お2人の詳しい紹介は過去記事をチェック!(市民のための商店街ってなに? 大学生が商店会長に質問してみたら、思わぬ答えが⁉ | #MyPlayfulTown)
今日は幻の・・・
「レンタサイクル事業」についてお話を伺いに来ました!
なるほど・・・
少し顔色が変わった様子。もう少し踏み込んでみましょう。
追及!幻のレンタサイクルの目的とは!
早速ですが、レンタサイクルについて教えてくださ・・・
その前に1つ。君たちは伊勢原出身かな?
私は茅ヶ崎出身で、伊勢原に通学しています。
私は22年間伊勢原育ちです。
そうしたら、君たちは「伊勢原」と聞いて1番に何を思い浮かべる?
これは22年間の伊勢原市民レベルが試される質問。
伊勢原で最も有名なものと言えば・・・。
大山ですかね。
私も大山です。伊勢原市内随一の観光名所ですよね。
大山は伊勢原で最も有名な観光名所だよね。
そういえば、最近大山バイパス(県道611号)っていう道路が新しく開通したのは知ってる?
はい。知ってます。
幅が広い道路が開通したおかげで交通がスムーズになりましたよね。これでバスが対向車の時に「ぶつかるんじゃないか」ってひやひやする事も無くなりました。
神奈川県では、伊勢原を鎌倉・箱根・横浜に次ぐ第4の観光地として考えていて、特に大山に力を入れているんだよね。大山バイパスが開通してからは更に観光地としての利便性が高まったと思うんだ。また、新型コロナウイルスが蔓延する前は、インバウンド(訪日外国人旅行者)の増加を目指していたんだよ。
(・・・あれ、レンタサイクルの話じゃなくなってる。もしかして誤魔化されてる???)
ちょっと待ってください。
「観光地として大山に力を入れる」ために新しく道路が開通したんですよね。
それとレンタサイクルに何の関係があるんですか?
観光地として大山に力を入れているから”こそ”なんだよね。
2人もさっき言っていたけど、伊勢原と言えば「大山」だよね。だけど裏を返せば「大山以外」が伝わっていないのが現状なんだ。
例えば、僕たちは以前「大山詣り&伊勢原の商店街散策ツアー」を行ったことがあるんだけど、どうなったと思う?
大山帰りだし、やっぱり商店街でお買い物してくれる人が多かったんじゃないですか?
残念。
実際はほとんど消費に繋がらなかったんだ。
だから、もっと商店街としても、各お店としてもアピールしていく必要があるんだ。
伊勢原のブランド価値を高めていくためにもね。
せっかく伊勢原に遊びに来てくれた人がいても、大山だけ見て帰っちゃうのは悲しいですよね。
その通り。
でも、伊勢原の魅力は大山だけではないと思うんだよね。
大山だけでなく、商店街や伊勢原全体の魅力を知ってほしい、そんな現状の打開策が「レンタサイクル事業」だったんだ。
バスや車で来た時には、素通りしてしまう所にこそ、伊勢原の魅力があると思っているから、自転車でまわってほしいと思ったんだよ。
他の地域の成功例もたくさん研究して、「まちの活性化に繋がる事業ってなんだろう?」って考えたんだ。
決して商店街のためだけではなく、伊勢原という街を活性化させる手段としてレンタサイクルをやろうとしたんだよ。
【解明!】
観光地として有名な「大山」があるからこそ、かえって大山以外の場所に観光客が集まらない事が課題でした。だからこそ伊勢原の各地に存在する穴場スポットや特産物を観光客に発見してもらうために立ち上がった事業の1つが「レンタサイクル」だったようです。
追及!なぜ中止になってしまったのか?
あれ、でももう自転車は買ってあるんですよね。
電動自転車を2台用意してあるよ。
実はもう実現の一歩手前まで来ていたんだ。
私は実証実験で、伊勢原観光協会の人と一度乗ったよ。
伊勢原駅から、大山までね。
そこまで順調に進んでいた事業だったのに、
どうして中止になってしまったんですか?
それは・・・ねえ。
それは・・・なあ。
もしかして・・・
何か大きな問題が・・・⁉
新型コロナウイルスの影響だな。
ですね。
なるほど・・・。
意外にも現実的な中止理由でしたが、このままでは引き下がれません。
もう少し深く聞いてみましょう。
ですが、新型コロナウイルスの影響で公共交通機関を避け自転車通勤が増加したという話もあります。むしろ時代とマッチしていたのではないでしょうか?
新型コロナウイルスの影響で事業が中止になった、というより、まちづくり協議会で事業を進めるための会議が出来なくなっちゃったんだよね。
我々民間が営業としてやるんだったら、自分たちだけで決めて「こういう風にやりましょう!」って言えるけど、市が関わり、市のお金を使っている事だから、慎重にならざるを得なかったんだ。
【解明!】
レンタサイクル事業はまちづくり協議会が企画した複数事業のうちの1つであり、実現に限りなく近かったようです。
しかし今回新型コロナウイルスの影響で事業を進める会議自体が困難になってしまったこと、そしてまちづくり協議会が期間限定の組織だったこともあり「レンタサイクル事業」も出来なくなってしまったのが真相でした。
追及!購入済み自転車の行方とは
でも、自転車はもう購入しているんですよね?
ハッ!!!
そうですよ、すっかり忘れてました。
レンタサイクル事業が中止になったのに買った自転車はどうなっちゃうんですか?
税金で購入した自転車が無駄になってしまうのは、市民として悲しい気持ちになります・・・!
市民であれば、税金がどのようにして使われるのかは知っておきたいところですよね!
それは安心してください。
まちづくり協議会としての取り組みは中止になっちゃったんだけど、事業は伊勢原市観光協会が引き継ぐことが決まっているんだ。
動き出す時期は未定だけど、自転車も観光協会がしっかり引き継いでくれることになっているよ。
決して市民の皆さんの税金は無駄にはなりません。
疑ってごめんなさい!それを聞いて安心しました。
【解明!】
今後伊勢原市観光協会が自転車を引き継ぎ、将来的に有効活用する事が決まっていました。安心ですね。
調査結果
幻のレンタサイクル事業について調べていったら、事業は中止になってしまいましたが、「まちづくり協議会」のメンバーの方々が市の活性化に奮闘する熱い思いが聞けました。
そして、今回中止になってしまったレンタサイクル事業の背景には「大山だけじゃなく、その他にもたくさんの魅力があることを伝えたい」という伊勢原市の発展に対する思いが隠れていました。
皆さん、これを機会に是非地域で行われている事業や取り組みに目を向けてみてはいかがでしょうか?
このお話を聞いた私たちの感想は、【後編で!】