皆さんこんにちは。三宅央二郎です。
先日、自修館中等教育学校の探究学習発表会に、My Playful Townのメンバーで、中学1年生の発表に対するコメンテーターとして参加しました。
今回は2回目となります。前回の模様はこちらから↓
今回もその模様及び気づいたことについてご紹介します。
自修館中等教育学校の探究学習に参加
前回と同様、探究授業「C-AIR(シー・エア)プログラム」の一環である「探究学習発表会」に参加しました。
「探究学習発表会」では、中学1年生の皆さんが「伊勢原のまちづくり」を大テーマに、それぞれ以下の6つの小テーマの改善の提案を行うというものです。
前回9月は、グループ発表でしたが、今回は個人での発表であり、1年生全員の前で一人で発表した後、私たちがコメントをするという形で実施しました。
中学生の「調査力」は、予想以上だった!
今回私たちは、事前に発表者の資料を見せてもらいましたが、そこには想像以上の調査内容が記載されていました。
私の担当は「自然観光」でしたが、一般的な知名度が高い伊勢原の観光地である「大山」には焦点を当てず、「伊勢原の『食の名産品』を通して観光客が絶えないまちづくりをする」という別視点の提案や珍しい手法を活用した分析等、中学生が行なってきた努力に驚きました。
他の担当からも同様の意見が挙がっており、特に調査方法は顕著でした。ネット検索だけでなく、現地への赴き、書籍からの情報を参考にし、統計情報を深く読み取り、前回の記事にもあるGoogle Formによるアンケート等を実施していました。
その結果、例えば「太田道灌」の発表者は、調査により太田道灌の知名度が市外では低いが市内では高いという事実を知り、市外の人にもっと知ってもらうアプローチを提案していました。
これらの発表を見て、知識・手法・分析方法等に関しては、自分の想定を超えていたため、薄いコメントになりかねないと思いました。考えた末、私たちの立場からできるコメントは、「中学生自身の持っている『強み』『今後、さらに伸ばせる点』に気づいてもらい、次に活かせるきっかけにしてもらうこと」だと思いました。
例えば、私の担当した発表者は「新たな視点を強い実践力を持って切り拓けていること」が発表者の「強み」として出ていたのを、今後も大切にしてほしいとコメントしました。「今後、さらに伸ばせる点」においても、第三者に見てもらうことで気づくことができる要素だと思いコメントしました。
中学生の発表で私たちが気づいたこと
気づいたことは大きく分けて二つありました。
一つは、私たちの「動いて当たり前」の基準の低さです。
発表に表れていた「行動力」「実践力」は、素直に「すごい」と思いました。しかも中学生です。そのため、逆に自分たちの「動いて当たり前」の基準が低かったことを痛感しました。
経験の差により、中学生が気づいていなさそうな自分達の強み、今後伸ばせる点等は気づくことができ、そこをコメントをする役割は果たせたかなと思います。
一方で、自分達自身は、自由な環境が故に自分から動くことに消極的になりがちであることに気づきました。中学生が動いているのであれば、大学生は当然「動いて当たり前」だよなと、自分達の基準が低かったことに気づきました。
もう一つは、私たちの知識が不足していたことです。
私たちの立場としては、中学生が行ってきた知識・方法・分析方法に対しても、より専門的なアドバイスをする必要がありましたが、想定以上に知識・方法・分析手法の活用がされており、相応のアドバイスはほとんどできず、それ以外の観点からのアドバイスが中心となりました。
こうなった要因としては、私たちの知識の不足がありました。
知識・方法・分析方法は知って活用しつつも、「どうしてこの方法を使うのか」「調査対象はなぜこの人たちなのか」「この調査内容から得られることは何か」と言った必然性・妥当性、全体のまとまりにおいては改善の余地があるなとは思いました。ですが、それを感じることはできても、私たちの知識が不足していたため、そこからどう具体的にアドバイスをするのかができませんでした。
大学生として、中学生にアドバイスできる立場に立つには、より体系的な知識や深い知識、幅広い知識も身に付ける必要があると感じました。
最後に
自修館中等教育学校の生徒の皆さんの凄いと感じた部分から、コメンテーターとしてしっかりと役割を果たすことができた同時に、「大学生」の基準や「幅広い知識の必要性」を今の状況から考え直させられる刺激的な日となりました。
今後も大学生として、気づけること、わかることに着目して、広い視野で伊勢原を発信できたらなと思います。